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SBC モーニングワイドラジオJ 4月15日(金)放送

 

SBCラジオ モーニングワイド「ラジオJ」の中で毎月第3金曜日の放送内「Jのコラム」で本の紹介を担当させていただいています。今月の番組内で紹介した2冊の本を改めてピックアップ。

◎書籍情報を記載しますので遠方の方も興味が湧いたら、お近くの書店で探してみてください。

 

※放送日が第3金曜日に変わりました。

 

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ハムネット

著 者  マギー・オファーレル
発 行  2021年11月
出版社  新潮社

 

いまだ謎に包まれているシェイクスピアの生涯ですが、彼の家族についてはさらに謎に包まれています。史実として伝わっている事では、シェイクスピアが18歳の時に8歳年上のアグネス(妻の名はアン・ハサウェイが一般的に知られていますがアグネス・ハサウェイという名であったという文献も残されている事から、著者はアグネスの方を引用しています)と結婚し3人の子をもうけたことでしょうか長女のスザンナとその下に双子の男女ハムネットとジュディス。しかしハムネットは11歳の時に死んでしまう……ということまで。

アグネスが実際にはどんな女性で2人はどのようにして出会ったのか、ハムネットの詳しい死因やその時の状況、シェイクスピアが家族の元を離れ単身ロンドンに出て劇作家になったいきさつなどの詳細については未だに確かな事はわかっていないのだそう。
謎に包まれたシェイクスピアの生涯を、本書の著者であるマギー・オファーレルが自身で調べた知識を元に推測と想像を織り交ぜて造られたのがこの作品。

物語はアグネスの視点を中心に、ハムネットが死んだ1596年からの日々が描かれ、所々にシェイクスピアとアグネスが出会った頃の1582年からを振り返った過去の物語が語られます。

アグネスはイギリスの地方都市ストラットフォードの地主の娘に生まれ、養蜂をしたり薬草や民間医療に詳しく、周りからはちょっと変わった存在として扱われているのですが、家庭教師としてやってきたラテン語教師のシェイクスピアと恋におち結婚します。3人の子供に恵まれはするのですが、当時の流行病のペストで1人息子であるハムネットを失ってしまいます。悲しみに打ちひしがれるアグネスとその家族たち。その傷はやがて家族や夫婦にも深い溝を生んでしまいました。その最中に家族と離れてロンドンで劇作家として活躍していたシェイクスピアが新しいタイトルの戯曲を発表した事を知り、そのチラシを見たアグネスは驚愕します。そのチラシには「ハムレット」の文字が……。

死んだ息子の名を芝居のタイトルにつけたシェイクスピア。そしてその事を知ったアグネスの感情。著者はこの時のアグネスの心情をどう描くかを一番悩んだそうです。だからなのか、アグネスが家族の反対を押し切り、ロンドンでこの舞台を見る場面が描かれるこの物語のクライマックスは、読者である私たちにアグネスが乗り移ったかのような高揚感と臨場感に包まれ鳥肌が立ってしまい、興奮冷めぬままページを閉じます。

シェイクスピアの妻であるアグネスは今まで悪名高き存在として描かれることが多かったのですが、そうではなく女性として妻としてけなげで懸命に生き抜いたという在り方の可能性を感じることで、またより一層シェイクスピア作品の面白みや違った見かたができるのかもしれません。シェイクスピア没後400年に刊行された今作。シェイクスピアの世界に、そしてその才能を支えたたった一人の女性の存在にぜひ触れてみてください。

 

 

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わくわくどうぶつしょうがっこう

 作   マリアンヌ・デュブク
 訳    ふしみみさを
発 行  2022年2月
出版社  光村教育図書

 

小学校ってどんなとこ!?
赤い帽子をかぶった女の子ポンちゃんが見学に行ったのは、いろいろな動物たちが通う小学校。入学を来年に控えたポンちゃんのワクワクがたくさんつまった小学校見学の始まりです!

まず最初に訪れたのは、ネズミの通うチュウチュウ小学校。お母さんと「行ってきます」のハグをしたり、ロッカーに荷物を入れたりと、朝の準備に大賑わい。
ウサギが通うピョンピョン小学校では算数の授業の真っ最中。食べたニンジンの数を数えたり、数字を書く練習をしたり、みんな真面目にお勉強。
図工の授業で、絵を書いたり工作しているのはカエルが通うケロケロ小学校。あれ?おやつ食べてる子に縄跳びしてる子までいるぞ。
オオカミは読書の時間に図書室で本を読み、クマは待ちに待った給食に大はしゃぎ。
さてさて、ナマケモノはというと……?

他にもリスやカメやキツネなど子供たちにとって身近で可愛らしい10種類の動物たちが登場して学校生活を紹介してくれます。見開き全部を使って大きく描かれている学校や動物たちの様子は、おしゃべりしたり遊んだり勉強したりと一匹一匹が細かく生き生きと描かれていて、長い時間見ていても飽きが来ず、ページを覗くたびに新しい発見があって大人の私でもワクワクしっぱなしです。

今年入学した子も、入学に向けてちょっと不安を抱いているお子さんにもおすすめです。入学祝いの1冊にもぜひ。

 

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